そうなの

双極性障害Ⅱ型40代子育て中のぐるぐる日記

かえでちゃんとワンピース

久しぶりに夜遊びをした 。

 

友人がイベントをやるから

夫に「行こう」と誘われたのだ。

 

ちょうどそのとき

私は前から欲しいなと思っていた

ワンピースが値下げされていて

購入しようか迷っていた。

普段着るには少し派手な気がする

柄物のワンピース。

気分を上げるため

これを着て遊びに行こうと

思い切って買ってみた 。

 

 

イベントに行くと

約15年前、毎日のように

ふざけあい笑いあった

友人ばかりで溢れかえっていた。

何人かに

「ワンピース 可愛いね 。」

と褒められた。

思い切って買ってよかった。

こうしておしゃれをして

きちんとメイクをして

遊びに出かけたのは

久しぶりのことだった。

 

奥に進むと、 昔よく遊んでいた

かえでちゃんがいた 。

お互い出産も同じ時期で

子供が保育園に行くまでは

よく遊んでいたが

ある頃から疎遠になった 。

その後もイベント会場で

顔を合わすことはあっても

話し込むことはなかった。

 

しかし、その日は 会話が弾んだ 。

お互いを見つけると

まず私のワンピースから話は

ファッションのことから始まった。

人との会話を楽しめたのも

久しぶりだった。

かえでちゃんとの会話中も

知り合いが来ると

「こんばんは。暑いね 。」

「あー!久しぶり。

Facebook で活躍は 見てるよ 。」

と 挨拶程度に声をかけた 。

すると、その様子を見ていた

かえでちゃんが

「あおちゃんはそういうところが

上手だよね 。私にはできない。

私よりもずっと友達が多いと思う。

ちゃんとしてるよ 。」

 

 

 

ちゃんとしている?

 

 

 

その言葉に私の心はザラついた 。

 

 

「ちゃんとしてなんかないよ 。

私、精神障害者手帳を持ってるよ 。」

 

仲が良かったはずなのに

疎遠となっていた彼女には

そのあたりの話をしていなかった 。

かいつまんで説明をすると

 

「あおちゃんは考えすぎるんだよ。 」

 

派手かな、どうかなと迷いながら

思い切って購入したワンピースも

 

「あおちゃんのイメージはそうだよ。 」

 

それは鬱で沈んでいる私を見ていない

かえでちゃんにとって?

それともそれが本来の私なの?

 

そして別れ際には

 

 

「私たちもっと会おうね。」

 

 

と言った。

 

かえでちゃんの語尾はとても優しい。

 

なぜ

かえでちゃんともっと

話をしなかったのだろう。

こうして話ていると

こんなに気持ちが 楽になるのに 。

 

ふと気がつくと外は明るくなっていた。

 

 


f:id:fukaiao:20190813013624j:image

 

 

 

「たった一晩の徹夜で躁転することが

あるので気をつけましょう。」

 

 

そんな情報を見つけると怖くなる 。

 

慎重になりすぎて臆病になっていた。

 

 

 

「私たちもっと会おうね。」

 

 

 

そうだ、もっと会おう。

もっと気楽に楽しもう。

 

 

 

人生は長いようで、きっと短い。

 

 

 

 

【2020/10/6 追記】

その後、かえでちゃんとは1度も会ってない