そうなの

双極性障害Ⅱ型40代子育て中のぐるぐる日記

ポンコツ精神科医にキレて懐かしい感じがした

 

 

久々に症状が悪化した。いつも忘れた頃にやってくるのだ。

 

コロナ禍、梅雨、生理など いくつかの要因が 重なった。 1番のきっかけとなったのは、 子供の突発的な出来事だ 。それが良いことでも悪いことでも 悪化する原因となりやすい。

 

ダメだ。

 

「様子を見る」と 最終判断を下した自分を呪った。 こんなことなら 夫が 「病院へ 行こう」と言っていた時に素直に行くべきだった 。バキバキの混合状態になり、もう死にたいと思いながら『そういえば!何年か前、悪化したとき処方されたレボトミンがあったはずだ』と必死で探す。ありがたいことに 説明書と一緒に出てきた 。

… 平成30年?

それが何年前だか計算すらできない。何年前でもいい。藁にもすがる思いで1錠飲む 。

頭を抱えながら悶えていると、夫が 帰宅した。安心のあまり涙が溢れた。 泣きながら「全然大丈夫じゃなかった…病院へ行っておけばよかった…こんなにおかしくなってる姿、子供に見せられない …」と子供が帰ってくるまでに、とりあえず一度壊れておいて 「後のことはお願いします」と夫に託して 2階で寝ていることにした。

 

レボトミンが効いたのか、先程までの激しい混乱はなくなった。むしろ混乱がなくなり、キレイに覚醒して眠りたくても眠れない 。

頭は冴えているけど、まとまりがない。

横になっていてもそわそわする 。

何かをしようとしても、どれもしっくりこなくてうんざりする。

油断すると誰彼構わず電話してしまう危険性もあるし、誰かから連絡があっても厄介だ 。スマホは電源を切った。ちくしょう、早く私も強制的に薬で落ちたい!

 

 

… 落ち着かない。

 

 

仕方ないので平静を装って、 食事中の家族の横を通り 水を飲んでみたり 、子供にちょっかいを出してみたりする。

 

夜は案の定、睡眠時間3時間で目が覚め 、またそわそわし始める 。

何かしていないと落ち着かない。深夜にガスレンジ周りの掃除をしたり、膨大な量の CD を整理し始めたが、途中で放棄。

縁側で タバコを吸いながら『この、夜が白々と明けてゆく感じ…久々だなぁ』と 、やたらと感動しつつ『… 太陽が昇りきった時に躁転しませんように 』と、大爆笑しそうになりながら両手を合わせた。

 

 

病院に行こう。

 

 

主治医の診察日ではなかったが 、診察してもらえる来週まで、とてもじゃないけど待てない。夫の運転で病院の駐車場に着くと車が少なかった。込んでいる日は満車になっている。『やった!今日は空いてる!』と思ったら 待合室は人でいっぱいだった。

 

約2時間、拷問のように待たされた 。

耳栓を持参したけど、周囲の音がうるさすぎる。ずっと同じ場所になんて座っていられない。かといって『はい!はい!はーい!私、ダメ!!きーーー!!!』なんて丸出しにした行動も避けたい。

混雑時にと用意した『雪の結晶ノート』もまったく気分じゃなかった。持ってきどころがなくて息詰まる。

隣には、30代前半らしきカップルがいた。顔色の悪い男のほうが鬱か?と思っていたら意外なことに女のほうがカウンセリングを受けていた。戻ってくると舌ったらずの、か細い声で甘えるように男に何か話している。1番イヤなタイプだな、あー、もう帰ろうかな。

 

 

 

ようやく順番が来た。

凄まじく足早に診察室へと向かう。

 

土曜日の診察に来るのは初めだ。

…もし、主治医よりも感じが良く、 相性のいい先生だったら …変えてもいいのか ?

客観的判断も必要なので、夫にも診察に付き合ってもらった。

 

ところが

 

診察室にいたのは 薄らハゲで小太りなダメそうな奴だった。あぁやっぱり、まったく話が通じない。 お互いポンコツのせいか 話が噛み合わない。 2時間に及ぶ拷問の責苦で イライラしていたこともあり、 もう限界だった。

 


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「だから…!そんなあれこれ言われても今まったく理解ができない !とにかくこの2、3年前の レボトミンを飲んでいいのか、新しいものにしたほうがいいのか、どっち !!」と オーバーアクションで捲し立てた。

 

奴はおどおどしながら

「あーそういうことね…

じゃあ1ヶ月分で 。」

 

「は!? 1ヶ月分?! 主治医に来週診てもらうから (お前じゃ話にならねえ )、それまでの分があればそれでいい !」

 

「今の先生が出してる薬しか出せないんだけど …」

 

えっ?おい、ちょっと待てよ。

 

「過去に全く違う先生が 、全く違う薬を出してきて、全く効かなかったことありますよ !

で、翌日主治医に診てもらって効いたのがレボトミン!!」

 

オロオロしながら慌ててカルテを見る

ポンコツ野郎。

 

「あー…これね、そうだね。うん、そうだね」

 

大至急どうにかしてほしい私にとって、何から何までイライラさせられる人物であった。

 

お前のせいで待合室こんなに混んでるんじゃね?

 

土曜日に通院している患者さんを気の毒に思いつつ、主治医の良さを再確認した。

 

帰りの車中 、診察に同席していた 夫と ポンコツ野郎の件で盛り上がった。

 

「あおちゃん、精神科医なんてあんなもんだよ。みんな患者見てる間に、自分も薬飲んじゃうようになるんだから 。」

「久々に他人にキレたよ。」

「俺なんか、 週に1回くらいあーゆーことあるよ。」

 

普段は 鬱寄りな 精神状態で、人を避けて生活している。子供がらみの 人間関係も出る杭は打たれるのだろうと おとなしくしている。

 

もっと勢いがあり、考えなしに行動していた若い頃はよく人と衝突した。 痛い思いもたくさんした。それでも、だからこそ今なお続く深い付き合いの友人もいる。

久しぶりに混合状態となり、 涙を流し、 キレて思った。

 

これも 自然な感情のうちのひとつなんだ。

 

私は私を抑え込みすぎている。今も昔も変わらず、うまくバランスが取れない 。

 

でも、それが私なんだ。

 

昨晩、やっと 眠れる薬の量が自分で調整できた。 今晩は 、朝まで眠れるだろう。

 

 

 

明日は明日の風が吹く。 

 

薬ありきな人生を、たまに壊れながら

それでも、たくましく生きていくんだ。